韓国から犬を連れて帰る|準備は、日本を出る前に終わらせます
韓国へ犬を連れて行くこと自体は、それほど大変ではありません。大変なのは、連れて帰るほうです。
厄介なのは、帰るための準備を、日本を出る前に済ませておかなければならないことです。韓国に着いてから始めても間に合いません。
この記事では、動物検疫所の公式ページで2026年9月15日に確認した内容をもとに、行きと帰りを並べて整理します。
結論から
| 🇯🇵→🇰🇷 韓国へ連れて行く | 🇰🇷→🇯🇵 日本へ連れて帰る | |
|---|---|---|
| 狂犬病の抗体価検査 | 免除されることがあります | 0.5IU/ml以上が必須です |
| その理由 | 韓国が日本を狂犬病が発生していない地域として扱うため | 韓国は日本の指定地域ではないため |
| 準備していないと | — | 最長180日間の係留検査 |
| 準備してあれば | — | 到着後12時間以内 |
行きの条件だけを見て準備すると、帰れません。この記事でいちばんお伝えしたいのはここです。
なぜ「出る前」なのか
動物検疫所の公式ページに、はっきり書かれています。
日本から海外(指定地域以外の地域)に出国して日本に再入国する場合であって、海外での滞在期間が短期間の場合、日本出発前に、マイクロチップによる個体識別、複数回の狂犬病予防注射、採血及び狂犬病に対する抗体価の確認を行い、さらに海外で必要に応じ追加の予防注射などを行うことにより、海外において180日間の輸出待機をする必要なく、日本帰国時の係留期間を12時間以内とすることができます。
続けて、こうも書かれています。
つまり、海外に出国する前に、日本に帰国するための一定の処置を済ませておけば、海外で行う手続きを減らすことができ、スムーズに日本に帰国することが可能になります。
180日か、12時間か。この差が、日本を出る前に何をしたかで決まります。
日本が指定している地域はアイスランド、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアムの6つで、韓国は入っていません。ですから上の手順がそのまま当てはまります。
日本を出る前にやること
公式ページの順番どおりに並べます。順番が決まっていて、間隔にも条件があります。
| やること | 条件 | |
|---|---|---|
| ① | マイクロチップ | ISO 11784 および 11785 規格 |
| ② | 狂犬病ワクチン 1回目 | ①のあと、生後91日目以降。不活化または遺伝子組換え(生ワクチンは不可) |
| ③ | 狂犬病ワクチン 2回目 | ②から30日以上あけて、1年以内 |
| ④ | 採血と抗体価検査 | ③のあと。指定検査施設で血清1mlあたり0.5IU以上。結果は採血日から2年間有効 |
| ⑤ | 輸出検査の事前連絡 | 出発の14日前までに動物検疫所へ |
| ⑥ | 輸出検疫証明書 | 動物検疫所で交付を受けます |
順番を守らないと、やり直しになります。マイクロチップより前に打ったワクチンは有効と認められません。生後90日目以下の接種も同じです。
②と③のあいだが30日以上空きます。そこに④の検査結果を待つ時間が加わります。公式ページも、こう注意しています。
日本へ帰国する場合や相手国の入国条件によっては、準備に数か月かかる場合があります。
思い立ってから出発まで、数か月を見ておいてください。
帰国の届出は「到着の40日前」までです
ここが、いちばん見落とされやすいところです。
日本到着の40日前までに到着予定空港(港)を管轄する動物検疫所に輸入の届出をする。
日本に到着する40日前までです。
短い旅行だと、どうなるでしょうか。3泊4日で韓国へ行くなら、帰国日は出発の3日後です。その40日前は、日本を出発するよりも1か月以上前になります。
つまり、旅行に出る前に、帰りの届出まで終わっている必要があります。「向こうで手続きすればいい」と考えていると、間に合いません。
韓国に入るときの条件は、帰るときほど厳しくありません
韓国側は、日本から来る犬に対しては条件がゆるやかです。韓国が日本を、狂犬病が発生していない地域として扱っているためです。そのため、抗体価検査が免除される場合があります。
ただし、この記事では韓国側の細かい数字を書きません。確認できた案内が古く、別の資料と食い違っていたからです。確かめられないことを数字で書くより、そのままお伝えします。
動物検疫所の公式ページも、相手国の条件についてはこう案内しています。
相手国に入国するための条件(入国条件)は事前に相手国大使館又は相手国の動物検疫機関に直接ご確認ください。
韓国側の条件は、出発前に大使館か韓国の動物検疫機関へ直接お問い合わせください。
もう一度書きます。韓国側が軽いことは、日本側が軽いことを意味しません。帰りの準備は、韓国側の条件とは別に進めてください。
韓国滞在中にやること
現地でも、やることがあります。
出発前に検査を受け、狂犬病(犬の場合は狂犬病とレプトスピラ症)にかかっていない、または、かかっている疑いがないことについての輸出国政府機関発行の健康証明書を取得する。
韓国の政府機関が出す健康証明書です。これと、日本で受け取った輸出検疫証明書の両方がそろっていて、輸入検査で問題がなければ、係留期間は12時間以内になります。
滞在が長くなったときの備えもあります
抗体価検査の結果は採血日から2年間有効です。滞在が延びてこの期間を超えると、現地で採血し直す必要が出てきます。
ここで安心できる材料がひとつあります。韓国には、日本の農林水産大臣が指定した検査施設があります。
| 施設 | 農林畜産検疫本部 ソウル地域本部 伝染病検査課 |
| 場所 | ソウル特別市 江西区 |
| 連絡先 | rabies@korea.kr |
つまり、期限が切れてもソウルで検査を受け直せます。指定施設が国内にない地域だと、血清を近隣国へ送ることになりますから、この差は小さくありません。
ワクチンの有効免疫期間が切れる場合も同じで、期間内に追加接種が必要です。
書類に不備があると、180日です
いちばん重い注意事項を、公式ページから引きます。
関係書類や処置内容に不備がある場合、日本到着後に、最長180日間の係留検査が必要になります。
「準備しなかった場合」ではなく「不備があった場合」です。順番が違っていた、間隔が足りなかった、マイクロチップより前に接種していた。そうした食い違いでも対象になりえます。
数字ひとつ、日付ひとつを、動物病院と一緒に確認しながら進めてください。
出発日から逆算する
下のツールに日本の出発日と帰国予定日を入れると、いつまでに何を終えておくべきかが表示されます。
出発日と帰国予定日を入れると、いつまでに何を終えておくかが逆算されます。
基準は2026年9月15日に動物検疫所の公式ページで確認したものです(同ページの更新日は2026年8月4日)。抗体価検査の結果を待つ期間は施設によって違うため、この計算には入っていません。実際の日程は、かかりつけの動物病院と動物検疫所にご確認ください。
まとめ
- 韓国へ行くより、日本へ帰るほうが条件が重いです。そして重いほうの準備を、日本を出る前に終わらせる必要があります
- 日本出発前にマイクロチップ・ワクチン2回・抗体価0.5IU/ml以上をそろえておけば、帰国時の係留は12時間以内です。そろっていなければ最長180日です
- ワクチンは2回のあいだに30日以上空きます。検査結果を待つ時間も要ります。準備に数か月を見てください
- 帰国の届出は到着の40日前までです。短い旅行なら、日本を出発する前に済ませることになります
- 韓国側は条件がゆるやかですが、それは日本側がゆるいという意味ではありません。韓国側の条件は大使館か韓国の動物検疫機関へ直接お確かめください
- 抗体価は採血日から2年有効で、切れてもソウルの指定施設で受け直せます
※ この記事の内容は、2026年9月15日に動物検疫所の公式ページで確認したものです(同ページの更新日は2026年8月4日)。制度は変わることがありますので、出発前に最新の案内と、かかりつけの動物病院にお確かめください。