韓国ホテルのキャンセル料はいくら?政府の目安と、予約サイトの実際のルールは別物です
韓国のホテル予約をキャンセルすると、いくら戻ってくるのか。検索すると、コネストやTrip.com、Airbnbなど、予約したサイトやホテルごとの規定がたくさん出てきます。でも、それとは別に、韓国政府(公正取引委員会)が示している目安があることは、あまり知られていません。
この記事では、その政府の目安と、実際によく使われる予約サイトのルールを並べて整理します。どちらか片方だけでは、今なにを確認すればいいのか分かりません。
2026年9月22日に公正取引委員会告示の原文と消費者基本法の条文を、2026年9月29日に予約サイト(NOL・Yeogieottae)の公式ヘルプと韓国消費者院の発表を確認しました。
結論から
| 知りたいこと | 答え |
|---|---|
| 政府の目安は | 予約後24時間以内の取消なら全額返金(2024年12月の改定で拡大) |
| その目安に強制力は | ありません。 法律上、当事者のあいだに別の取り決めがない場合に限って使われる基準です |
| 実際によく使う予約サイトは | 取消料の規定は宿ごとに違います。 NOLには、予約後10分以内なら取消料なしで取り消せる例外があります(一部のホテルを除く) |
| つまり何を確認すればいいか | 予約する前に、その宿のページの取消規定を必ず見る。 政府の目安は、規定がない場合の物差しです |
| トラブルになったら | 1330(韓国観光公社の電話・チャット相談)に連絡できます |
下のツールにチェックイン予定日を入れると、政府の目安でいくら戻るかが出ます。
1. 政府が示す目安 — 消費者紛争解決基準
公正取引委員会が告示している「消費者紛争解決基準」という基準があります。品目ごとに細かく決められていて、宿泊業にもそのまま使えるものがあります。2026年9月22日にこの基準の原文(PDFファイル)を直接確認しました。
繁忙期(夏7/15〜8/24、冬12/20〜2/20)・平日
| 取消のタイミング | 目安 |
|---|---|
| 予約後24時間以内、または10日前まで | 全額返金 |
| 7日前まで | 総額の10%を差し引いて返金 |
| 5日前まで | 総額の30%を差し引いて返金 |
| 3日前まで | 総額の50%を差し引いて返金 |
| 1日前または当日 | 総額の80%を差し引いて返金 |
繁忙期・週末(金・土曜、祝日前日)
| 取消のタイミング | 目安 |
|---|---|
| 24時間以内、または10日前まで | 全額返金 |
| 7日前まで | 20%差し引いて返金 |
| 5日前まで | 40%差し引いて返金 |
| 3日前まで | 60%差し引いて返金 |
| 1日前または当日 | 90%差し引いて返金 |
閑散期(平日・週末とも)
| 平日 | 週末 | |
|---|---|---|
| 2日前まで | 全額返金 | 全額返金 |
| 1日前まで | 10%差し引いて返金 | 20%差し引いて返金 |
| 当日・無連絡キャンセル | 20%差し引いて返金 | 30%差し引いて返金 |
施設側の都合でキャンセルする場合は、この差し引き分がそのまま消費者への賠償になります(返金+賠償額)。
2024年12月27日の改定で、無料取消の条件が「契約当日」から「契約後24時間以内」に広がりました。 検索で出てくる記事の中には、この改定より前の「当日だけ無料」という古い情報のままの可能性があります。
天災や悪天候で宿泊地への移動や施設の利用自体が不可能になった場合、虚偽・誇大広告だった場合は、いずれも全額返金が目安です。
2. この目安には強制力がありません
ここが誤解されやすいところです。消費者基本法の条文に、はっきりこう書かれています。
第16条(消費者紛争の解決)③第2項の規定による消費者紛争解決基準は、紛争当事者間に紛争解決方法に関する別途の意思表示がない場合に限り、紛争解決のための合意または勧告の基準となる。
「別途の意思表示」は、当事者のあいだで別に取り決めた解決方法のことです。予約のときに同意したホテルや予約サイトの取消規定も、これにあたると考えられます。つまりこの基準は、そうした取り決めがない場合に、合意や勧告のよりどころになる補助的な物差しです。
必ずしもこの表の通りに返金されるわけではありません。まず確認すべきは、自分が予約したサイト・ホテルの取消規定そのものです。
3. 実際の予約サイトでは、宿ごとの規定が先に来ます
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
韓国で人気の予約サイトNOL(旧ヤノルジャ)の公式ヘルプには、ホテルの取消料について「提携先ごとに規定が異なる」と書かれています。そのうえで、予約完了から10分以内なら取消料なしで取り消せる例外もあります。一部のホテル商品は、10分以内でも取消・返金できないとされています。ペンション・ゲストハウスには共通の表があり、入室6日前までは取消料なし、5日前から段階的に上がり、前日は70%です。
Yeogieottae(ヨギオッテ)の公式ヘルプを見ると、「予約・決済の際に案内された取消・返金規定のとおり処理する」とあります。こちらも宿ごとの規定が基準です。
予約サイトで見るべきなのは、サイト全体の決まりよりも、予約する宿のページに書かれている取消条件です。
これは小さな問題ではありません。韓国消費者院の発表(2024年8月30日)によると、2021〜2023年の3年間に受け付けた宿泊関連の被害救済申請は4,118件で、そのうち78.5%(3,234件)がキャンセル料をめぐる不満でした。同じ発表は、「返金不可」の約款を事前に知らせていたことを理由に、取消の時期にかかわらず返金を断る宿泊施設があるとして注意を呼びかけています。予約サイトの取消規定をめぐっては、公正取引委員会が約款を調べたことや、裁判所が消費者側の訴えを認めた判決も報じられています。
海外のホテル予約サイト(Agodaなど)は、商品(プラン)ごとに条件が異なります。「無料キャンセル」と表示されていても、ある日を過ぎると手数料が発生したり、最初から「返金不可」の割引プランだったりします。
つまり、政府の目安をいくら覚えても、予約するサイト・ホテルの規定を自分で確認しなければ意味がありません。 予約を確定する前に、そのページに書かれている取消・返金の条件を必ず読んでください。
4. 目安を計算する
下のツールにチェックイン予定日と予約した日を入れると、繁忙期・週末を自動で判定して、政府の目安でいくら戻るかが出ます。
チェックイン予定日と、今日キャンセルすると仮定して入力してください。
これは政府が示す目安であって、確定した返金額ではありません。 予約したホテルや予約サイト(NOL・Yeogieottae・Agodaなど)が独自の取消規定を定めている場合は、 そちらが優先されます。この計算は、予約サイトの規定を確認するとき、または規定がない・ トラブルになったときの参考として使ってください。
2026年9月22日にソウル市公式サイト・公正取引委員会告示「消費者紛争解決基準」の原文で確認した内容です。繁忙期は夏7/15〜8/24・冬12/20〜2/20、週末は金・土曜と祝日前日として計算しています(施設の約款に別の定めがある場合はそちらが優先されます)。
繰り返しになりますが、これは政府が示す目安であって、確定した金額ではありません。予約した宿に取消規定があれば、まずそちらを見てください。
5. トラブルになったときは
予約サイトやホテルとの話し合いで解決しない場合、韓国観光公社が運営する1330に連絡する方法があります。電話とリアルタイムチャットの両方に対応しています。
| 連絡方法 | 詳細 |
|---|---|
| 電話(韓国国内から) | 1330 |
| 電話(海外から) | +82-2-1330 |
| その他 | オンライン音声通話(Wi-Fi必要・無料)、オンラインチャット、1330メッセンジャー、KakaoTalk、Facebook、LINE |
| 苦情申告専用サイト | www.touristcomplaint.or.kr |
1330は観光に関する案内だけでなく、苦情の申告も受け付けています。申告は担当部署に回され、調査を経て対応が返ってくるという流れです。この記事のもとになった「宿泊キャンセル料に関する苦情が多い」というデータも、この1330の集計から来ています。
よくある質問
予約してすぐキャンセルすれば必ず無料ですか
政府の目安では「予約後24時間以内」は無料になります。ただし、予約した宿に取消規定があれば、まずそちらが基準です。NOLには予約後10分以内なら取消料なしで取り消せる例外がありますが、10分を過ぎたあとの条件は宿ごとに違います。予約前に必ずそのページの取消条件を確認してください。
「繁忙期」かどうかはどうやって決まりますか
政府の目安では夏は7月15日〜8月24日、冬は12月20日〜2月20日です。予約したホテルの規定に別の定めがあれば、そちらを先に見てください。
海外の予約サイト(Agodaなど)にもこの基準は関係ありますか
韓国政府の基準なので、海外の予約サイトが必ず従うものではありません。海外サイトは商品ごとに「無料キャンセル」「返金不可」などの条件が個別に設定されていることが多く、予約前の確認がより重要になります。
トラブルになったら、まずどこに連絡すればいいですか
韓国観光公社の1330が、電話・チャットの両方で相談や苦情申告を受け付けています。海外からは+82-2-1330にかけられます。
まとめ
- 政府の目安(消費者紛争解決基準)では、予約後24時間以内の取消は全額返金(2024年12月の改定で拡大)
- この目安には強制力がありません。 当事者のあいだに別の取り決めがない場合に限って使われる基準です
- 予約サイト(NOL・Yeogieottaeなど)の取消料は宿ごとに違います。 NOLには予約後10分以内なら取消料なしで取り消せる例外があります(一部のホテルを除く)
- 予約前に、その宿のページの取消・返金条件を必ず確認してください。 政府の目安は、規定がない場合の物差しです
- トラブルになったら、韓国観光公社の1330(電話・チャット)に相談できます
この記事は、2026年9月22日に公正取引委員会告示・消費者基本法・韓国観光公社公式サイトの原文を、2026年9月29日にNOL・Yeogieottaeの公式ヘルプと韓国消費者院の発表を確認した内容にもとづいています。規定は変わることがあるので、予約前に最新の条件をご自身で確認してください。
情報源
- 公正取引委員会告示「消費者紛争解決基準」別表Ⅱ 品目別解決基準・宿泊業(第2025-14号、2025.12.18)
- 消費者基本法 第16条(国家法令情報センター)
- 韓国観光公社「1330 Travel Helpline & Complaint Center」
- 京郷新聞「ホテル予約24時間以内にキャンセルすれば違約金なし…消費者紛争解決基準を改定」(2024年12月27日)
- NOL(ヤノルジャ)公式ヘルプ「[ホテル] 取消・返金規定」
- NOL(ヤノルジャ)公式ヘルプ「[ペンション/ゲストハウス] 取消・返金規定」
- Yeogieottae(ヨギオッテ)公式ヘルプ「よくある質問」
- 韓国消費者院「被害予防注意報:宿泊契約の返金条項を確認」(2024年8月30日)