【2026年8月版】韓国の物価を日本と比較|地下鉄はほぼ同額、外食は韓国のほうが高い
「韓国は物価が安い」という前提で予算を組むと、2026年の現地では計算が合わない。品目ごとに高い安いが入れ替わっていて、全体を平均した話は実感に結びつかない。
以下は2026年8月時点の価格を並べたもの。換算は1円=約8.7ウォン(100円=約872ウォン、2026年8月22日の相場)で行った。韓国側は韓国消費者院の価格情報サイト「参加格」とソウル市の公示料金、日本側は総務省の小売物価統計調査と各社の公表価格を使っている。
最新の為替レートで換算したい場合は、以下のツールをご利用ください。
主要7品目の比較
| 品目 | 韓国 | 日本 | 差 |
|---|---|---|---|
| 地下鉄の初乗り(ICカード・大人) | 1,550ウォン(約178円) | 178円(東京メトロ) | ほぼ同額 |
| 路線バス1回(市内幹線) | 1,500ウォン(約172円) | 210円(都営バス・23区均一) | 韓国が約38円安い |
| 麺類の外食1杯 | ジャージャー麺 7,731ウォン(約887円) | ラーメン 744円 | 韓国が約143円高い |
| スターバックスのアメリカーノ(Tall) | 4,700ウォン(約539円) | 490円 | 韓国が約49円高い |
| 低価格チェーンのコーヒー1杯 | メガコーヒー 1,700ウォン(約195円) | セブンカフェR 140円 | 日本が約55円安い |
| コンビニのツナマヨおにぎり | 1,100ウォン台〜(約126円〜) | 196円(セブン-イレブン) | 韓国が3割超安い |
| たばこ1箱(紙巻きの主要銘柄) | 4,500ウォン(約516円) | 580円(メビウス) | 韓国が約64円安い |
交通費はもう「激安」ではない
ソウルの地下鉄基本料金は2023年10月に1,400ウォンへ、2025年6月28日に1,550ウォンへと二段階で上がった。東京メトロのIC初乗り178円と円換算でほぼ重なる。
ただし基本料金がカバーする距離が違う。ソウルは10kmまでが1,550ウォン、超えると5kmごとに100ウォン加算。東京メトロの初乗りは6kmまでで、そこから区間ごとに上がる。1駅なら同額だが、都心を横断する距離ではソウルのほうが安く収まる。
乗換割引も効く。首都圏では降車から30分以内(21時〜翌7時は60分以内)に地下鉄とバスを乗り継げば、初乗りが二重にかからず通算距離ぶんの加算で済む。
外食はここではっきり逆転する
ソウルの外食価格は韓国消費者院が毎月公表している。2026年4月時点の1人前平均はこうなっている。
- ジャージャー麺 7,731ウォン(約887円)
- キムチチゲ定食 8,654ウォン(約992円)
- カルグクス 10,038ウォン(約1,151円)
- ビビンバ 11,692ウォン(約1,341円)
- 冷麺 12,615ウォン(約1,447円)
- キンパ1本 3,800ウォン(約436円)
日本の中華そば1杯の全国平均は2026年7月で744円(総務省・小売物価統計調査)。ソウルで最も安い部類のジャージャー麺でも、これを140円ほど上回る。冷麺やビビンバまで来ると、東京で1,300〜1,400円のランチを選ぶのと同じ支出になる。
「韓国の食事は安い」という印象が今も生きているのは、屋台や、キンパ・トッポッキを出す軽食店の価格帯を思い浮かべているからだ。椅子に座って定食を頼む普通の店では、日本より高くつくメニューのほうが多い。
コーヒーは価格帯によって向きが変わる
スターバックスのカフェアメリカーノは、Tallサイズで韓国4,700ウォン(約539円)、日本490円(店内飲食・税込、立地によって上乗せのある店舗あり)。同じチェーンの同じサイズで韓国が1割ほど高い。韓国は2025年1月、日本は2026年2月の改定後の価格。
価格帯の下のほうは事情が逆になる。韓国にはメガコーヒー、コンポーズコーヒー、ペクダバンといった低価格チェーンが全国に広がっていて、アメリカーノが1,700〜2,000ウォン(約195〜229円)で飲める。席に座って本格的な1杯が200円台という選択肢は、日本の街にはほとんどない。同じ価格帯を日本で探すとコンビニコーヒー(セブンカフェRサイズ140円)で、こちらは持ち帰りが前提だ。
日本の喫茶店のコーヒー1杯の全国平均は2026年7月で512円(小売物価統計調査)。この層に限れば、両国の差はほとんどない。
コンビニとたばこは韓国が明確に安い
おにぎりは差が開いた。日本ではコメと海苔の高騰で値上げが続き、セブン-イレブンのツナマヨネーズは税込196円、紅しゃけは232円になっている。韓国のおにぎり(삼각김밥/サムガクキンパ)は定番のツナマヨが1,100ウォン台から、サイズを大きくしたものでも1,900ウォン程度。円換算で約126〜218円、下限が日本よりだいぶ低い。
たばこも韓国が安い。主要な紙巻き1箱が4,500ウォン(約516円)で、2015年に2,500ウォンから引き上げられて以来11年間据え置かれている。日本のメビウスは580円。韓国でも値上げの議論は続いているが、2026年の税制改正案に紙巻きの増税は入らなかった。日本は2027年4月から3年連続の段階的な増税が予定されている。
為替が動くと順位も動く
ここまでの数字は1円=8.7ウォン前後の計算。1円が9.0ウォンになれば韓国の価格は円換算で3%あまり安くなり、8.4ウォンなら同じだけ高くなる。地下鉄の初乗りのように差が数円しかない品目は、相場が少し振れただけで大小が入れ替わる。
傾向をまとめると、交通・コンビニ・たばこは韓国が同等か安く、外食とチェーンカフェの上位価格帯は韓国のほうが高い。外食の回数が多い日程ほど、日本にいるときより支出は増える。移動が多く、食事をコンビニや軽食店で済ませるなら、体感の安さは今でも残っている。
韓国の外食価格は前年同月比でサムギョプサル6.3%、冷麺4.0%、ジャージャー麺3.1%(2026年4月)と上がり続けている。半年後に同じ比較をやれば、数字は書き換わる。