ソウル地下鉄の乗り方【2026年版】カードの買い方からタッチ・乗り換え・払い戻しまで
ソウルの地下鉄でやることは4つしかない。カードを買い、タッチして入り、乗り換え、タッチして出る。それでも改札の前で立ち止まる日本人旅行者が多いのは、路線図のせいではなくカードの仕組みが日本と違うからだ。順番に片づけていく。
1. カードを買う ― 改札にクレジットカードをかざしても開かない
日本で使っているクレジットカードを改札機にタッチしても、ソウルの地下鉄は反応しない。海外発行カードのタッチ乗車(オープンループ)はソウル市が段階的に進めている最中で、1〜8号線の改札機がEMV端末に入れ替わる予定は2027年。2026年8月の時点で改札を通せるのは、韓国のプリペイド交通カードか1回用のきっぷに限られる。
- T-money:コンビニ(GS25・CU・セブンイレブン・イマート24など)や駅の窓口で買える。カード代は2,500ウォン前後、デザイン物はもう少し高い。運賃分は別にチャージする。
- 1回用交通カード:駅の券売機で行き先を選ぶ方式。基本区間なら運賃1,650ウォン+デポジット500ウォンで、投入額は2,150ウォン。
- WOWPASS:仁川空港の到着ロビーや市内の黄色いキオスクで発行できる。T-money機能を内蔵しているが、ショッピング用の残高と交通用のチャージは別勘定で、交通分を入れ忘れると改札で止まる。
- 気候同行カード:ソウル市内の地下鉄とバスが乗り放題になる定額券。短期券は1日5,000/2日8,000/3日10,000/5日15,000/7日20,000ウォン。
引っかかりやすいのはチャージのほうだ。T-moneyへの入金は現金が原則で、駅のチャージ機でもコンビニのレジでも、ウォンの紙幣を入れる方式は変わっていない。2025年9月から1〜8号線(273駅)に順次入れ替わっている新型キオスクはカード決済に対応し、2026年3月17日からは海外発行カードやウィーチャットペイも通るようになった。ただし、それで買えるのは1回用きっぷと気候同行カードの購入・チャージまで。プリペイドカードへの入金は現金のままだ。空港で数万ウォンだけでも崩しておくといい。
コンビニで言う韓国語は短い。
- 「ティモニ カドゥ ジュセヨ(티머니 카드 주세요)」=T-moneyカードください
- 「マノン チュンジョネ ジュセヨ(만원 충전해 주세요)」=1万ウォン分チャージしてください
2. 改札を通る
改札機の上面に丸いタッチ部分がある。カードを当てると差し引かれた金額と残額が表示され、フラップが開く。スマホケースに日本のICカードを入れたまま重ねてかざすと読み取りに失敗しやすいので、カード1枚だけを当てたほうが早い。
残高が足りなければフラップは開かない。改札の手前にチャージ機が必ずあるので、そこで足してから入り直す。
3. 乗り換える
同じ駅の中で乗り換えるときは、改札を出ない。ホームの案内表示に路線番号と色(1号線=濃紺、2号線=緑、3号線=オレンジ、4号線=水色)が出ているので、それを追って通路を歩く。この移動でタッチする場面はなく、運賃も加算されない。
いったん改札を出るタイプの乗り換えもある。ソウル駅で1・4号線と空港鉄道を行き来する場合などがそれで、出場タッチ→入場タッチの二度打ちになる。運賃は通しで計算されるので、余計に取られたと慌てなくていい。
地下鉄からバスへの乗り継ぎが本番だ。首都圏統合乗換割引の条件は降車タッチから30分以内(21時〜翌7時は60分以内)に次の乗り物に乗ること、そして最大4回(5回乗車)まで。一番多い失敗は、バスを降りるときにタッチし忘れること。降車タッチが抜けると乗り換えが切れ、次に乗るときに初乗りを取り直される。同じ路線・同じ車両への乗り直しには割引がつかない。
4. 降りて改札を出る
出るときも同じようにタッチする。地下鉄は距離制で、基本区間10kmまでがカード運賃1,550ウォン、10kmを超えると5kmごとに100ウォン、50kmを超えると8kmごとに100ウォンが加算される。金額は降車タッチで確定する。
1回用カードを使った場合はもう一手間。改札を出たところに「保証金還給機(Deposit Refund Device)」という機械があり、使い終わったカードを投入すると500ウォンが現金で戻る。持ち帰ってしまえば戻らないし、折れ曲がったり濡れたりしたカードは受け付けてもらえない。財布に挟んで曲げないように。
現地で効いてくる小ネタ
乗り過ごした・逆方向に乗った — 改札を出てしまっても、15分以内に同じ駅・同じ路線の改札から入り直せば初乗りは取られない。ソウル交通公社の1〜8号線などで2023年10月から、KORAIL運行区間(1・3・4号線、水仁盆唐線、京義中央線など)でも2026年6月20日から適用されている。1回の乗車につき1度きり、プリペイド/ポストペイのカード限定で、1回用きっぷと定期券は対象外。民間運営の空港鉄道と新盆唐線も外れる。
残高を使い切れなかった — T-moneyの残額はコンビニのレジで払い戻せる。手数料500ウォンが引かれ、残高が2万〜3万ウォン以下であることが条件になる。カード本体の代金は戻らないので、帰国前に細かくチャージしすぎないほうがいい。
アプリは地図系を1つ — NAVER Mapは日本語表示に対応していて、乗換案内も所要時間も出る。地下鉄だけで動くならSubway KoreaやKakaoMetroのような路線図特化アプリのほうが軽い。始発は5時30分前後、終電は0時前後だが、駅と方向で30分以上ずれるのでアプリで確かめるのが確実。